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【母羊の存在が子羊の社会関係の発達に及ぼす影響】
シープジャパンNo.57より
著者らは子羊の発育過程のなかで、母羊の存在の有無が子羊の社会性にどのような影響を及ぼすのかを調査した。
実験1では、母羊と一緒に飼育した双子の子羊郡と、出生後すぐに母羊から離して、人口哺育した双子の子羊郡を用いて調査を行った。
4週齢の子羊において、兄弟と同郡の仲間とを同時に提示し、どちらか一方を選択させることによって、母羊に育てられた子羊とそうでない子羊の兄弟に対する選択性を検討した。
その結果、母羊と一緒に飼育された子羊は兄弟と同郡の仲間とを判別し、兄弟のそばにいる時間が有意に長くなった(P<0.01)。
それに対して、人口哺育された子羊はどちらをより選択するということはなかった。
この結果より、兄弟がお互いを認識するようになるためには、母羊の存在がなくてはならないものであるということが示唆された。
したがって、母羊は直接的もしくは間接的に、兄弟同士が親密になるように育て、結果として、兄弟としてのお互いの存在を慣れ親しませているのかもしれないと考えられた。
実験2では、まず、母羊が不在の状態にして、母羊と一緒に飼育された4週齢の子羊(同居郡)と出産後すぐに母羊から離されて人口哺育された4週齢の子羊(隔離郡)を用い、特定の固体に5日間に渡って繰り返し提示し、接触させた。
その後、接触したことのある既知の固体と馴染みのない固体との二者択一実験を行い、また、2頭を狭いペンに同居させたときの反応を調べた。
その結果、両群の子羊は既知の固体と馴染みのない個体のどちらかをより選択するということはなかった。
しかし、既知の固体と狭いペンに同居させた場合よりも、隔離郡では発生頻度が少なくなったが、同居郡ではそうならなかった。つまり、隔離郡は以前のパートナーを判別したことを示唆している。また、隔離郡の子羊と比較して、同居郡の子羊は過去に接触した個体を判別出来なかったが、これには、彼らが接触処理期間中にパートナーに対しても調査することが有意に低かったことに起因しているかもしれない(P<0.001)。
したがって、母羊の存在は、たとえ、他固体との接触処理期間中に不在であったとしても、子羊の仲間に対する社会化に影響を及ぼしていたといえる。
以上のことから、母羊の存在は子羊の発達や兄弟間の社会的な環境、他の同世代の子羊に対する社会的な関係を確立する上で、重要な役割を担っていることが示唆された。
麻布大学大学院獣医学研究科動物行動管理学研究室 田井 斐子
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羊もお犬さまと同じなのですな~。。。
Oh!No!ファームでも4月上旬から出産が始まります(^^)
母は偉大なり・・・

シープジャパンNo.57より
著者らは子羊の発育過程のなかで、母羊の存在の有無が子羊の社会性にどのような影響を及ぼすのかを調査した。
実験1では、母羊と一緒に飼育した双子の子羊郡と、出生後すぐに母羊から離して、人口哺育した双子の子羊郡を用いて調査を行った。
4週齢の子羊において、兄弟と同郡の仲間とを同時に提示し、どちらか一方を選択させることによって、母羊に育てられた子羊とそうでない子羊の兄弟に対する選択性を検討した。
その結果、母羊と一緒に飼育された子羊は兄弟と同郡の仲間とを判別し、兄弟のそばにいる時間が有意に長くなった(P<0.01)。
それに対して、人口哺育された子羊はどちらをより選択するということはなかった。
この結果より、兄弟がお互いを認識するようになるためには、母羊の存在がなくてはならないものであるということが示唆された。
したがって、母羊は直接的もしくは間接的に、兄弟同士が親密になるように育て、結果として、兄弟としてのお互いの存在を慣れ親しませているのかもしれないと考えられた。
実験2では、まず、母羊が不在の状態にして、母羊と一緒に飼育された4週齢の子羊(同居郡)と出産後すぐに母羊から離されて人口哺育された4週齢の子羊(隔離郡)を用い、特定の固体に5日間に渡って繰り返し提示し、接触させた。
その後、接触したことのある既知の固体と馴染みのない固体との二者択一実験を行い、また、2頭を狭いペンに同居させたときの反応を調べた。
その結果、両群の子羊は既知の固体と馴染みのない個体のどちらかをより選択するということはなかった。
しかし、既知の固体と狭いペンに同居させた場合よりも、隔離郡では発生頻度が少なくなったが、同居郡ではそうならなかった。つまり、隔離郡は以前のパートナーを判別したことを示唆している。また、隔離郡の子羊と比較して、同居郡の子羊は過去に接触した個体を判別出来なかったが、これには、彼らが接触処理期間中にパートナーに対しても調査することが有意に低かったことに起因しているかもしれない(P<0.001)。
したがって、母羊の存在は、たとえ、他固体との接触処理期間中に不在であったとしても、子羊の仲間に対する社会化に影響を及ぼしていたといえる。
以上のことから、母羊の存在は子羊の発達や兄弟間の社会的な環境、他の同世代の子羊に対する社会的な関係を確立する上で、重要な役割を担っていることが示唆された。
麻布大学大学院獣医学研究科動物行動管理学研究室 田井 斐子
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羊もお犬さまと同じなのですな~。。。
Oh!No!ファームでも4月上旬から出産が始まります(^^)
母は偉大なり・・・
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無題
興味深い内容を紹介してくれてありがとうございます。
お犬様も同じですか。
経験上、人間も似たようなものかと思います。
また、シープジャパンの記事を楽しみにしていますね~ 買わなくてすいません(笑)
お犬様も同じですか。
経験上、人間も似たようなものかと思います。
また、シープジャパンの記事を楽しみにしていますね~ 買わなくてすいません(笑)
こはぎさま&ちゃめ姉さまへ
>こはぎさま♪
シープジャパンはすごい勉強になります~
たまに内容をご紹介するので楽しみにしていて下さいね~
買わなくたってすまなくないと思います。だってわたくしも買ってませんから~斬りぃ(笑)←古かった…
母親の存在は、社会性を学ぶためにはとても重要なんですね~。
犬の場合では、生後2~3ヶ月は親兄弟と過ごすことで色々な社会性を学びます。なので生後1ヶ月くらいで親から離されショウケースの中に入れられるペットショップに抵抗がを持ってます(^_^;
人間もそうなんですね~そうですよね~☆
こはぎさんも大切な時期にお子さんを支えてお疲れ様でした!
何より大切なのは無償の愛ですね♪
>ちゃめ姉さまへ
羊飼い・・・いつか(笑)
羊を飼うことは環境さえ整えればいつだって可能だろうけど、親びんのように色々なことに対処できる真の羊飼いになりたよね~!
ロマランドに会うのが楽しみだね~♪kちゃ~ん!待っててねぇ
シープジャパンはすごい勉強になります~
たまに内容をご紹介するので楽しみにしていて下さいね~
買わなくたってすまなくないと思います。だってわたくしも買ってませんから~斬りぃ(笑)←古かった…
母親の存在は、社会性を学ぶためにはとても重要なんですね~。
犬の場合では、生後2~3ヶ月は親兄弟と過ごすことで色々な社会性を学びます。なので生後1ヶ月くらいで親から離されショウケースの中に入れられるペットショップに抵抗がを持ってます(^_^;
人間もそうなんですね~そうですよね~☆
こはぎさんも大切な時期にお子さんを支えてお疲れ様でした!
何より大切なのは無償の愛ですね♪
>ちゃめ姉さまへ
羊飼い・・・いつか(笑)
羊を飼うことは環境さえ整えればいつだって可能だろうけど、親びんのように色々なことに対処できる真の羊飼いになりたよね~!
ロマランドに会うのが楽しみだね~♪kちゃ~ん!待っててねぇ