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T獣医師とウパママと一緒に『犬猫の遺伝病予防:これまでの成果と問題点』 という一般向けの講演会に行ってきました。
T獣医師は、講師の大和先生へのご挨拶もあったようですが、一般(素人)向けにどの程度の内容を説明するのかを開業医として確認するため(だと思います)に、昨晩、患畜の輸血などでほぼ徹夜にもかかわらず足を運んできました。

内容はライソゾーム病という遺伝性疾病の中の「GM1ガングリオシドーシス」と「GM2ガングリオシドーシス」「セロイドリポフスチン(CL病)」についての説明でした。
もちろんすべて、発症すれば死に至る100%遺伝的素因が原因の病気です。
T獣医師が学会で発表した症例も紹介されました。
講師は遺伝性疾病の専門医の大和先生でしたが、後半だんだん壊れてきて(笑)???って感じの箇所もありましたが、とても勉強になる講演会でした。
しかし、研究者が素人に説明をするって本当に難しいんだな~と思いました(爆)
きっと、学会などより疲れたことでしょう(^_^;
でも、一般ペットユーザー向けにこういった講演会が開催されるのはとても良いことですね♪
講演会終了後は、診察を終えたM獣医師、研修医のTくん、ウパぱぱ獣医師と合流しいつもの焼肉屋さんで動物談議で盛り上がりました(^^)

さて、上記講演会の詳しい内容は多分グレ母さんが書いてくれると思うので(笑)
雰囲気だけ・・・


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で、せっかく遺伝的という言葉も出たので、ここではハンタウェイとヘディングドッグにおける股関節形成不全(以下HD)の実態をお知らせしたいと思います(マニアなHPだから 笑)
ワンコを飼っている方は、ご存知と思いますが、遺伝的素因と環境因子が起因する病気です。発症の要因としてJAHDでは70%が遺伝・30%が環境要因としていますが、最近の日本における飼育環境においては成長期の肥満や骨の無理な運動のさせすぎなどの環境要因が大きいとも言われています。

New Zealand Veterinary Journalによるとニュージーランドの北島タイハペ地方のファームを対象としハンタウェイ93匹、ヘディングドッグ48匹の股関節のレントゲン検査をしまた。
結果、ハンタウェイでは23.6%、ヘディングドッグで6.3%に股関節の異常が確認されました。(調査地域と検査頭数を増やせばハンタウェイ・ヘディングドッグ共に%はもっと高くなるであろうと補足しています)

この結果を受けて、ニュージーランド獣医師会やニュージーランドシープドッグトライアル協会の委員でありニュージーランドの牧羊犬の飼育本「I AM A WORKING DOG」の著者でもあるTony Shield氏は、ニュージーランドのファーマーはこの結果を非常に憂慮すべき問題と受け止めるべきと
コメントし、繁殖の際には親犬のレントゲン写真を撮り、危険因子は排除していかなければいけないと訴えています。

ここまでハンタウェイとヘディングドッグのHDが増えたことはニュージーランド人があまりそういったことを気にしないでブリーディングしていたことは一目瞭然ですね。
さらに、ワーキングドッグですから環境的に保護もされていませんし、これだけの股関節異常が見つかるのは必然でしょう。
そして、日本に入ってきているハンタウェイやヘディングドッグがニュージーランドから輸入される際に股関節などのチェックをしている観光牧場や個人輸入者はいないでしょう。

そこで、日本でハンタウェイやヘディングドッグを飼っている方は、自分の犬がHD因子を持っていてもおかしくないという認識で下記のことを注意し飼っていただきたいと願っています m(_ _)m
・小さい頃から運動をさせすぎないこと
・発育を促すために高タンパクのエサをあたえたりしないこと
・太らせすぎないこと
・骨の成長が止まる前に必要以上の筋肉を沢山つけさせない
などのことを気を付けていれば発症を抑えることができると考えています。
特に日本における、ハンタウェイ&ヘディングドッグはスポーツドッグとしての人気が高いため成長期にディスクなどで無茶をさせないように気を付けていただきたいと思います。当然、骨の成長が止まりレントゲン検査をしてから本格的に運動をさせることは必須です。

また、交配を考えている方は、必ず血液検査、股関節・肘・膝など獣医師検査をすべてクリアした上で交配して欲しいと願います(どんな犬種でもそうですけど・・・)
そして、Tony Shield氏も言っておりますが、仔犬を飼う側もブリードした人に対して親犬のレントゲン結果の証明書の発行を求めるなどの確認をした上で引き取り、正しい育て方をして欲しいと思っています。
その確認を怠り、自分の犬がHDを発症しても、ブリーダーを責める資格はないと思います。

ケンネルクラブに未登録でラインを追うことが難しいのこの犬種を守っていくのは繁殖者や飼主さん個人個人の意識と飼い方だと思っています。
流行の人気犬種として乱繁殖されたボーダーコリー達のようにならないように・・・・

って、どんだけのハンタウェイ&ヘディングドッグの飼主さんが読んでるんだよって感じですが(自爆)
自分達が出来ることとして、Kiwi Kennelから出すラインだけは守って行きたいと思います!
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えらいぞ!
KIWIさんへ

犬の遺伝性疾病・・・
前々から気にされてましたよね。
よく、メイちゃんやデンボ君の小さい頃に、私が何も知らないで、喜ぶからとたくさん遊ぼうとした時にも、まだ成長過程の子犬に過度の運動をさせてはいけないんだよ~って教えてくれましたよね。

何か、メイちゃんの家系の犬に重度の形成不全がいるとかで、すごい検査してましたね。
忘れてましたが、アレは大丈夫だったんですかね?

KIWIさんの犬に対する姿勢には、頭が下がります。お犬様も幸せざますね~
ちゃめ♪ 2007/02/19(Mon)21:43:24 編集
ちゃめ姉さまへ
遺伝性疾病ってたっくさんあるけど、今回はせっかくなのでとっても身近な股関節形成不全について書いてみました(^^)

動物医療も人間医療に負けないくらい発展してるのに、むかーしの知識でペットの病気を判断する飼い主さんって本当に多いと思うのね。
こういった最新のセミナーなどにはどんどん参加して病気に対する偏見を改めて欲しいね~。

メイの同胎犬にノーリードのお散歩も禁止されたくらい重度の形成不全と診断されたというワンコがいたね~。飼い主さんハンタウェイ倶楽部ですごい書いてたもんね~。
すぐに他の兄弟にも連絡して股関節異常がなかったか確認したわよ(^_^;

でも、そのワンコ、ディスクの大会にいっつも出場してるみたいだから誤診だったんじゃないかな?
本当に重度の形成不全なのに犬の将来を考えないで出場させてるんだったら動物虐待だねと仲間内では話題です(--)
Kiwi 2007/02/19(Mon)23:23:40 編集
読んでるど~~
さすが、Kiwi 様、良い事を書いてはります~(関西弁)(^^ゞ
ん~~なかなかじっくりと読みました(^○^)
次回も、この様な記事、期待してますよ~

ワシも、「ソメスサドル」、一度行ってみたいぜ~(^○^)
ジャス URL 2007/02/26(Mon)14:10:07 編集
おっ!
毎度!(ジャスさんの真似 笑)
先日は電話に出れなくてゴ~メンなさいねぇ。
この用な記事はねぇ、出来れば書きたくないんだけどね~(^_^;
でも、真実を知ってもらうことも大切ですよね。

ジャスさん馬好きだもんね~
「ソメスサドル」北海道に来たら連れて行ってあげるから是非来てちょうだいね♪
ついでに、ディープインパクトがいる社台ファームにも行きますか?待ってますよん(^^)
Kiwi 2007/02/26(Mon)22:58:32 編集
ヘディングドッグ
初めまして、突然のコメ乱入で申し訳ありません。実は、半年前からヘディングドッグを探していて、先日ネットでここにたどり着きました。そちらではヘディングドッグの繁殖はなさっているのでしょうか?突然で筋違いな問い合わせでしたら、御迷惑掛けて申し訳ありません。
o-yashiki 2010/04/28(Wed)14:18:29 編集
o-yashiki  さま
コメントありがとうございます。

ヘディングドッグの繁殖ですが、実は1月20日に当方のタヒ&フライで繁殖を行い、8匹の仔犬達が既に巣立って行きました。
もう少し早くお問い合わせいただいていればご縁があったかも知れませんね。

本州でも、繁殖している方がいるようですのでそちらの方に問い合わせてみてください。
ただ、この記事にも書いてあるように親犬のHD検査や疾病検査の結果などはブリーダーの方にご確認してから仔犬を迎えることをオススメします。

機会がありましたら是非ニュージーランド・ヘディングドッグを家族として迎えてあげて下さい(^^)

現在は下記ブログにて日常生活を綴っております。ヘディングドッグ達も登場してますのでご興味がありましたら覗きに来て下さいませ。
http://huntaway.blog25.fc2.com/
kiwi 2010/05/01(Sat)14:06:58 編集
無題
kiwiさん、突然のずうずうしい問いかけに
丁寧に答えてくださってありがたく思います。
繁殖の件は残念でしたが、一年掛けて探している犬種なので引き続き頑張って探してみます。
親犬のHD検査や疾病検査の結果等の事、勉強になりました。ブログの方も教えて下さって有難うございます。是非、覗かせて頂きたいです。
本当に有難うございました。
o-yashiki 2010/05/01(Sat)19:58:57 編集
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